■記念に代えて
ここ数年、ずっと縛られ続けてきた仕事から、ようやく解放されました!博士論文の出版にむけて原稿の送付を終えたところです。心身ともに軽くなりましたね(笑)
口頭諮問は昨年の7月31日でしたが、まだ治療を始めたばかりだったこともあり、反論や弁明をする力はなく、質問に応答するのが精一杯でしたが、あのときご指摘いただいたいくつかの点を一つひとつ修正して、なんとか自分なりに納得のいく形に仕上げることができました。実際に本ができあがるまでには半年ほどかかるそうですが、2008年の出版となれば、ちょうど、この『The Uses of Argument』(Stephen E. Toulmin, 1958)から50年後にあたり、それは感慨深いことだな…と勝手に思っています(笑)。
議論学をかじった人なら誰もが知る本ですが、著者の意図とはまったく別の次元で、ある分野では広く流通し、ある分野では、こてんぱんに批判されてきました。
本というのは、いったん世に送り出したら一人歩きを始めます。こわくもあり、面白くもありますね。この本についてはいろいろな解釈や批評があるのですが、とにかく1958年に出版された本が、半世紀近い時を経て、改訂版(2003年)を出したわけですから、すごいことです。
もっとすごいと思うのは、本に込められたメッセージが時間と空間をこえて名もない一介の研究者のもとに届き、新たな本を生み出す種になったということです。
どれだけ批判されようと、発信されたメッセージは色あせてはいない。
というのが、私の研究者としての立場です。そして、
一生に一度でいいから、そういう本を自分も書きたい。
そう思ってがんばってきました。いつか誰かに届いて小さな種になる日を夢見て…
でも、もう二度と、こんなしんどい仕事はしたくないです(笑)
口頭諮問は昨年の7月31日でしたが、まだ治療を始めたばかりだったこともあり、反論や弁明をする力はなく、質問に応答するのが精一杯でしたが、あのときご指摘いただいたいくつかの点を一つひとつ修正して、なんとか自分なりに納得のいく形に仕上げることができました。実際に本ができあがるまでには半年ほどかかるそうですが、2008年の出版となれば、ちょうど、この『The Uses of Argument』(Stephen E. Toulmin, 1958)から50年後にあたり、それは感慨深いことだな…と勝手に思っています(笑)。
議論学をかじった人なら誰もが知る本ですが、著者の意図とはまったく別の次元で、ある分野では広く流通し、ある分野では、こてんぱんに批判されてきました。
本というのは、いったん世に送り出したら一人歩きを始めます。こわくもあり、面白くもありますね。この本についてはいろいろな解釈や批評があるのですが、とにかく1958年に出版された本が、半世紀近い時を経て、改訂版(2003年)を出したわけですから、すごいことです。
もっとすごいと思うのは、本に込められたメッセージが時間と空間をこえて名もない一介の研究者のもとに届き、新たな本を生み出す種になったということです。
どれだけ批判されようと、発信されたメッセージは色あせてはいない。
というのが、私の研究者としての立場です。そして、
一生に一度でいいから、そういう本を自分も書きたい。
そう思ってがんばってきました。いつか誰かに届いて小さな種になる日を夢見て…
でも、もう二度と、こんなしんどい仕事はしたくないです(笑)
by tomac
| 2007-09-04 13:08
| 『「議論」のデザイン』