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コミュニケーション能力と学び(覚え書き)

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■対話デザイン・プロジェクト(2005)→受講生の声(その3)

学外のD3さんから、第三者の視点として、たいへん貴重なコメントをいただきました。
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その1とその2をどちらとも、授業と自分を対比して客観的に授業評価できているように感じました。この授業に対して肯定的、否定的にどちらにしろ受講生が自分自身と対話して評価できている事も、対話デザインの成果のように感じました。
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ちょうど私も「対話デザインの成果」ということを考えていたところです。おっしゃるとおり、「授業と自分を対比して客観的に授業評価できている」という点では、肯定派と否定派のどちらも共通していますね。しかし、「自分自身との対話」という点では、どうやら個人差があるようだ…と感じ、印象が確信に変わったのは、次のような「自己評価」を読み返したときです。

●この授業をふりかえってみて、あまり理解を深められなかったと思う。それには多くの理由がある。まず第一に、この授業を知識を得るための授業と位置づけていた点です。もともと私は「絶対の正解のない授業」にあまり縁がありませんでした。なので、それに気づくまでに多くの時間を使ってしまいました。また、他の理由として、授業のすべての時間を使えなかった点があります。遅刻とかはできるだけしないように心がけているつもりですが、どうしてもしてしまいました。でも、それらの体験は自分に多くの事を教えてくれた。それによって自分自身にプラスになったと思う。

●半年を振り返ってみると、成長していた点と、反省点がある。まず成長した点は、出席した講義の命題には、時間が多少かかっても、具体例を見つけだし、相手に伝わる文章を書くように努力した。その結果として、モニターで私の文が紹介された。今までこのようなことはなかったし、文を書くのが苦手であり、他者からの評価もいいものではなかった。このことはこの講義に集中して取り組んだ結果にあると考える。次に反省点は、命題に対する視野の広さにある。一つの命題が出題された時に私は、ゼミ生の前おきが必ず真へ誘導するものであったがゆえに、必ず偽の考えを見つけることに力を入れ過ぎてしまった。その結果、命題に対する視野が狭くなってしまった。この点が反省しなければならない点である。

●正直、私はこの授業に沢山甘えを出していました。大学まで2時間の通学、前日は6限(19:30)まで授業。この授業を受けていくうちに、最初の30分は前回の報告だと分かったので、意識的に遅れてくるようになったのです。したがって、出席に対する私の評価は良です。次に授業内容ですが、最初の方(セクション1やセクション2)はなんとなくでも先生の授業を聞いて理解はしていました。先生の授業で△の理解度、後でゼミ生の命題を聞いて○の理解度にup…といったカタチでした。しかし、セクション3になって情理や倫理というイメージしづらいトピックになってしまい、おまけに先生の講義も私にとっては抽象的で全くついてゆけませんでした。だから、先生の授業で小さな×、ゼミ生の命題を聞いて、やっと△になる理解度でした。ゆえに私の授業に関する自己評価は可です。トータルすると可ぐらいですね。今日は早起きしたので、冷静に自分を振り返ることができました。

■講師からのコメント: 自分を省みていかに受け身だったか気づくという自己評価なら昨年度にもありました。しかし、こういう冷静かつ明晰な「自己との対話」が形となって現れたのは本年度が初めてです。D3さんの「本当の成果が出てくるのは、何日後、何ヵ月後、何年後になるかもしれません」というご指摘にうなづくと同時に、すでにその出発点に立っている人たちがいるような気がするのです。

●一回欠席してしまいました。この授業に参加しようと積極的に心がけてはいたけれど、完璧ということにはなりませんでした。私語や携帯を鳴らすことも一切なく、先生の話をよく聞いていたし、ゼミ生の活動も楽しむことができた。しかし、一時間半という時間の範囲で全てを理解することは無理で、家に帰ってからブログを見たり、前回の授業の内容と組み合わせてみるなど、復習という自己責任は重いと改めて感じました。

●私の反省点は、周りの人との対話をあまりしなかったことです。講義内容でもあったように、対話によって説得したり、されたり、倫理が生まれる。なら、私に足りなかったのは、その部分ではないだろうかと思いました。しかし、この講義に参加して、そのことに気づけたことは自分にとって意味のあることだと思います。

●ただ正しいことを言えばいいのだと思っていましたが、それだけではダメだということがわかりました。毎回授業のレポートでは、講義内容を理解しようとしていましたが、言葉などが難しく感じて、理論で真偽を決めるのではなく、自分の感情で決めてしまったことが何回かあったので、もっと言葉の意味から理解していかなければならないと思いました。

●授業が進むにつれ、内容が難しくなり、ちょっと聞き逃すと、ついて行けなくなって、正直な所、がんばって理解しようとしないときもあった。でも、聞く耳をもたなくなったら、ますますわからなくなったので、聞く耳をずっと持てなかったことに後悔している。

●授業内容の理解度は半分くらい。よくわかった時もあれば、ほとんどわからない時もあった。わかったような、わからないような、あいまいな時もあった。それに関しては、毎日の復習がなかったということなので、これからは実行していきたい。他の反省点は、わからなくなったとき、すぐにあきらめてしまっていたので、できるだけ粘って、なんとか一つだけでも理解して帰ろうという気持ちをもっていきたい。
by tomac | 2006-01-17 13:39 | 牧野ゼミ(対話デザイン)
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