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コミュニケーション能力と学び(覚え書き)

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■対話デザイン・プロジェクト (2004年9月17日)

 今年も「コミュニケーション論Ⅰ」の季節がやってまいりました。昨年度の試みに今回はさらに「ひねり」を加える予定です。

 前回は「講師」対「受講生」という対立図式が色濃かったため、なんというか、お互いに精神的な「しんどさ」を抱えていました。もちろん、対峙することで受講生の学習意欲が高まるのであれば、大いに結構なことですし、実際にそういう効果があったとは思います。また、議論を構築するうえでは、ときには正面から向き合うことも避けては通れない プロセスの一つです。

 ただし、闘うことそのものが目的なのではありません。そうではなく、一つの命題を共有しながら、様々な角度から相互に考えを深めることによって、新しい意味や価値を共同構築していくことが目的なので す。だとしたら、二者が向き合う対立図式に固執せず、もっと多元的な構図をつくることができないだろうか?と考えたわけです。

 そこで、第三者の立場として、新たに議論に参画してもらうことになったのが、ゼミ生のみなさんです。

 この夏休みに、私から基本方針を提案するという形で、メンバーと相談した結果、ゼミのプロジェクトとして全員参加で進めてみよう!という合意が形成されました。

 ごく簡単に概要をご紹介すると、ゼミ生による参画は次のような方法で行います。昨年度の報告(2003年10月30日)と今回の方式を比べていただく のも、面白いかもしれませんね。

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 1.講師は、講義内容を集約させた「命題」を提示する(講義時間を含めて45分間)。

 2.ゼミ・チームは、受講生の前で、話し合いをリードしたり、レポート記入までの思考を支援する(レポート記入時間を含めて30分間)。→(1)

 3.受講生は、小レポートを記述する。
(「命題」の「真・偽」について、自分の立場を明示し、なぜそう考えるのかについて、「根拠」と「具体例」を提示しながら論じる。)

 4.ゼミ・チームは、小レポートを集計、分析して、考察をまとめる(放課後やゼミを利用して作業を進める)。→(2)

 5.ゼミ・チームは、プレゼンにより受講生にフィードバックを返す(授業最初の15分間)。→(3)
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 実はこのプロジェクトには、議論への参画という一義的な目的のほかに、もっと重要な意図があります。それは、ゼミのメンバーが一連のサイクルを繰り返すことで、次のような成果が期待されるということです。

(1)約200名の前に立ち、議論をリードしたり、プレゼンすることで、パブリック・コミュニケーションに対する意識や実践的な技能を向上させる

(2)授業前後の準備や反省において、担当チーム内で相談したり、チーム以外の仲間の知恵を借りるなど、ゼミのメンバー間の相互作用が活性化される

(3)大量のデータ(小レポート)にもとづき、「集計→分析→考察」によって、なんらかのアウトプットを導き出す、という研究の手法を身につける

 つまり、このプロジェクトそのものが卒業研究にむけたゼミの活動であり、卒業論文にむけた布石になると考えています。こ の視点からの考察も随時報告していくつもりです。

-----【ついしん】-----

*たびたびお伝えしてきた「本の執筆」については、夏期休暇中ほとんど休まず作業を続けたおかげで一定の進捗は得られたのですが、編集者と相談した結果、納得のいくものに仕上げるために、もうしばらく時間をかけることに決めました。そういうわけで、あせらず じっくり、あと半年かけて、こつこつと進めていこうと思っています。)

*今年の秋学期入学式のスピーチを「スピーチ実録」に加えました。
by tomac | 2004-10-16 18:18 | 牧野ゼミ(対話デザイン)
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