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コミュニケーション能力と学び(覚え書き)

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2008年 01月 16日 ( 1 )

■対話デザイン2007 → 受講生のふりかえり(3)

受講生のみなさん、コミュニケーション論の試験、お疲れさまでした。

さて、代筆という不正行為に関する一連の出来事から、「レポートを書く権利は対話の責任を担うことによって得られる」という原則を導入し、遅刻者に対して厳しく対応するように方針を改めました。すると、今度は「やむを得ない事情で遅刻した人の扱い」という新たな課題が浮上しましたね。

最初にこの原則を導入した日はゲストスピーカーをお迎えした日で、「授業の開始時に用紙を配布し、以後は配らない」という連絡をあらかじめ全員に伝えていました。ところが、JRの人身事故により9時に間に合わなかった人たちがいて、この人たちには違う色の用紙を渡すという対応をしました。

納得できない、という気持ちは理解できます。しかし、たとえJRの遅延証明書を持っていても、30分遅れの場合もあれば、1時間遅れの場合もあり、判断は非常に難しいです。それに、JRによる遅刻だけを認めたら、それ以外の正当な理由で遅れた人にどう対応すればいいのか、もっと難しくなります。正当性を証明できない遅刻は他にもあるでしょう?

学費を自分で払っていて仕事の都合で遅刻してしまう人、入院していて5回欠席した人、シューカツで会社説明会に行かなければならなかった人など、怠慢による遅刻や欠席ばかりではないことは承知しています。が、「レポートを書く権利は対話の責任を担うことによって得られる」という原則に照らし合わせると、「遅刻は遅刻」、「欠席は欠席」と判断せざるを得ないんです。色が違っても、用紙を渡さないわけではないのですから…

この対応に対する不満も寄せられましたが、その一方で、私にとって意外だったものをいくつか紹介したいと思います。

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●私は今日を除いた11回の授業を朝の9時から受けてきました。今日JRが遅れ9時に間に合うことができませんでした。私の心の中には“自分が遅れたんじゃない、電車のせいだ”という気持ちがありました。しかし今日、先生が“電車が遅れたせいで遅刻をした人ばかりではない。大切なことは、電車が遅れた、だからその後自分はどうすればいいか、それを考えるべきだ”とおっしゃられて、本当にその通りだと思いました。遅れても残りの時間をどう過ごすのかはその人次第だと思いました。
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これは、「遅刻して違う色の用紙を受け取った人の中にも、9時からいた人よりいいレポートを書いて『◎+』をとった人がいたよ」という話をしたときのことについて述べたものです。「『JRが悪いからレポートが書けないんだ』と主張するよりも、『運が悪かったな』と現状を受け入れて、『今できることは何だろう』と考えるべきじゃないか」と話したのですが、まさかこんなに素直に反応してくれる人がいるとは正直思っていませんでした。

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●私はJRで授業に遅刻し、[色の違う]レポート用紙をいただくということになりました。外国人講師の方が来られた時の話です。その時はすごい憤りを感じましたが、先生のお話を聞いて、なるほどその通りだと思いました。対話の責任とは、そのようなことも関連しているのかなと思いました。

●電車の遅れて遅刻したことがありました。最初は「電車のせいなんだから仕方ないじゃん」と思っていたけど、先生の話を聞いて全然理由にならないと思った。きちんと最初から授業に来ている人もいるのだから、私ももう少し早く家を出たら間にあっていたかもしれない。全然だめだと思った。

●秋学期の前半は、電車の遅れもそれほど大きくなく、9時までに教室に入ることができた。しかし、ゲストスピーカーの講演のとき、人身事故があって、遅刻してしまった。途中からしか講演を聞くことができず、レポートも、書くのにとても時間がかかりました。先生に遅刻を認めてもらえなかったのはとてもショックでした。でも、先生の話を聞き、よく考えると、ショックはショックだけど、“運が悪かったのだ”と思うようになりました。このことがきっかけで、考え方も少し変わりました。

●私はこの授業に9割出席しました。まず感想として、「バス・電車等の遅延については対応できない」というのが衝撃的でした。とても腹が立ちましたが、今日の授業に至るまで、3~4回の授業でしたが、一貫性があり、筋を通した事に私はすごいさすがだと思います。私は今日も遅刻しましたが、何も言いませんでした(言い訳)。それは先生の主張に一貫性があったために他なりません。そのため私は授業の他に、物事の筋を通すことの大事さ、人間に与える影響の大きさが分かったことにとても満足しています。
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いまさら、かもしれませんが、大学生って、こんなにも柔軟なんだなあ、と驚かされます。点数欲しさのリップサービス(笑)も多少あるのかもしれませんが、それにしても、自分のことばの持つ影響力をもっと自覚しないといけないなと思わされました。

by tomac | 2008-01-16 17:43 | 牧野ゼミ(対話デザイン)
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