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コミュニケーション能力と学び(覚え書き)

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カテゴリ:牧野ゼミ(対話デザイン)( 115 )

■受講生のみなさんへ : 成績が確定しました。

授業では能力と評価についていろいろ話をしましたが、「評価の精度」というのは、おおよそ、評価にかけた時間の長さと労力の重さに比例するはずです。

小レポート(5点×10回)JR遅延等の救済措置(5点×2回)、そして、期末試験(10点×5問)は、受講生のみなさんにとって間違いなく厳しいものだったと思いますが、ゼミ生スタッフと私が評価にかけた時間と労力も、ハンパじゃなかったんですー!

そういう評価システムのもと、90点以上を獲得した人40名いましたよ。

履修登録者が約250名、期末試験の受験者が約220名ですから、

大健闘ではないでしょうか?

よくがんばりましたね! 手作りの賞状を差し上げたいくらいです(笑)

ちなみに、試験の採点をしている間、「すごい、ほぼ完璧じゃん!」と叫んでしまうほど丁寧に書かれた答案や、「なるほど~、その手があったか」と感心してしまうほど創造力に富んだ答案がいくつかありました。

これらの解答例を参考にさせてもらいながら、来年はせめて答案を読む時間を短縮できるように工夫してみたいなと思いました(笑)。評価の精度は保ちつつも、採点にかかる身体的な負担を軽減するにはどうすればいいのか、考えてみますね…
by tomac | 2009-02-06 18:01 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■受講生のみなさんへ : おまけ

逃げ出したい。できるものなら逃げ出したいのは…試験の採点です;

これだけの枚数、読むだけで数日かかるし、もっと効率のいい採点方法があったら…、って正直思っちゃいます。でもなあ、こんなにぎっしりと一生懸命書いてくれたのに、テヌキをしたらわるいよね、やっぱりと思い直します。私だって葛藤するのよ(笑)

さて、今回は科目名称の変更(コミュニケーション論→コミュニケーションと能力)に伴い、試験問題を新しく考えましたが、ふむふむ、なかなかいい問題だったみたいだな、と自己評価しています。

理解度の差がよく現れているし、中にはクリエイティブな解答を自分なりに工夫して考えた人がけっこういたりして、ははあ、なるほど、とつぶやいています。

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まあ、そんなわけで、ゼミの新メンバーさんが買ってきてくれたかにぱんをかじりながら、焦らずに楽しみつつ、せっせと採点していますよ。

なんといっても、学期中は受講生のみなさんに、あれだけ「対話の責任」を要求したんですからねえ。

どんなにしんどくても逃げずに(笑)、きちんと責任もって評価しますから、安心してくださいねv
by tomac | 2009-02-03 17:38 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■受講生のみなさんへ : ふりかえりと試験対策(5)

試験期間も残すところあと一日となり、疲れもたまってきていることでしょう。あともうひとふんばりですよ。試験問題はすでにお知らせしていますし、補足することは(現時点では)とくにありませんが、一つだけ、言い残したことがあります。

ゼミ生スタッフは、本当によくがんばってくれましたが、なんだかんだいっても、彼ら彼女らは、みなさんと同じ学生だということです。最初から、チームとしての一体感があったわけではありませんし、14人のメンバーの取り組みにはもちろん個人差がありました。が、それもまた、グループダイナミクスの一面だと思っています。

中でも一人、いつも率直な意見を聞かせてくれるメンバーがいました。他の人が言いにくいような事もきちんと言ってくれるので、私にとってはバロメーターのような存在でしたね。そういう人がそういう意見を口にできない雰囲気だけはつくってはいけない、と心がけてきたのです。(対話の原則ね)

さて、ゼミ生スタッフも「ふりかえり(自己評価)」をしたので、このメンバーのコメントを紹介しておきましょう。

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●授業の前後を比べた自分の意識変化

私は教職の関係上、水曜日は1~6限まであるので、最初はこの授業に出るのが嫌で嫌でたまりませんでした。でも実際終わってみると、達成感もあるし、何より、授業に出て得られた知識が私の財産になりました。数回休んでしまったのですが、しんどくても出ておけばよかったと後悔しています。
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試験のあとに続く長い長い人生につながる「知識」であってくれたら、そんなにうれしいことはないです。残された時間、ベストを尽くしてね。
by tomac | 2009-01-29 18:15 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■受講生のみなさんへ : ふりかえりと試験対策(4)

大きな事を言っていますが、くりかえし強調したように、このような授業づくりは、私一人の力では到底できないことなんです。

大学の講義科目のように、大人数を対象とする大教室の授業では、たった一人の人間(講師)にできることなど限られています。ですから、大学教育の現状、つまり授業スタイルも評価方法も、一人の人間のマンパワーでできることの限界を表している、と考えるべきかもしれません。

一方、「対話デザイン」という授業システムは、講師の私が一人でがんばる、ということを初めから想定していません。媒介者としてのスタッフによる支援がなければ、成り立たないシステムなのです。

TA(ティーチング・アシスタント)やSA(スチューデント・アシスタント)のように、授業のアシスタントという発想はとくに新しい考えではありませんが、ご承知のとおり、ゼミ生スタッフは、授業づくりの根幹に踏み込んで、三者(受講生・スタッフ・講師)が三位一体となって(笑)、一緒につくりあげていくわけですから、責任の重さも、意識の高さも、単なるアシスタントを越えていると私は思っています。

受講生のみなさんの「ふりかえり(自己評価)」にも、ゼミ生スタッフに関するコメントはたくさんありましたが、そのうち、代表的なものを抜粋してみました。

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●さすが、総合情報学部・・・といった感じで、ゼミ生の方を尊敬しました。

●サポーター生のこの授業への愛を感じた。ハートフルなゼミですね。

●ゼミ生の方々の一生懸命作ってくださるフィードバックに有り難みを感じ、自分も一生懸命に考え、しっかりとしたレポートを提出したいと思うようになりました。
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さて、試験日が近づいてきましたね。あらかじめ予告していた動画教材を、ゼミ生スタッフが受講生のみなさんのために、と自分の試験勉強の合間にyoutube用に調整してくれました。私からも御礼をいいます。



授業内容の詳細には触れていませんが、学期の前半と後半の流れをつかむうえで、参考になると思いますよ。
by tomac | 2009-01-26 20:11 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■受講生のみなさんへ : ふりかえりと試験対策(3)

もう20年前の話ですが、私がみなさんと同じ大学生だったときは
「大学なんて、こんなものさ」
とは思えなかったです。それだけ子どもで、青かったのかもしれませんね。けれどもそれが私の「変人」たるゆえんでして、そこであきらめずに、若者ゆえの青さを発揮して、
「このままでいいはずがない。変えなきゃいけないんだ。他の人がしないなら自分がやる。」
と志して、そのあとは、一心不乱に突き進んできたのです(笑)

思い通りにならないことはたくさんあったけれど、それ以上に、志に賛同して惜しみなく力を貸してくれる人たちとの出会いが与えられてきたおかげで、「ほら、やってみればできるでしょう?」といえるところまで、ようやくたどりつけました。20年かかりましたけど。

そんなふうに思わせてくれたコメントをみなさんの「ふりかえり(自己評価)」からご紹介します。

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●授業の前はなんとなくこの授業を選んでみたが、実際受けてみると、この大学で一番しっかりした授業であり、すごくおどろいたし、うれしく感じた。大学とはなんだか楽なところだと思っていた。この授業により先生に対する見方が少しかわった。10点満点中6点: 朝9時までにちゃんときていたところは自分をほめたいと思う。しかし、授業の第1~4回くらいまではまったく先生の言っていることが理解できず、不満でいっぱいで先生の言葉をきこうとすらしなかった点があったので、そこはマイナスになると思うので6点とした。

●最初は正直朝早すぎていやでやる気なかったけど、先生やゼミ生の授業に対する取り組みに心が動かされた。

●はじめは毎回レポートとかだるい!!と思っていたけど、レポートを書くことによって知識が増える手助けになっていて、良かったと思います。

●まず一番に、授業態度が変わったと思います。この[レポート用紙]に書いてあるように、私には「対話の責任」があるということを意識するようになりました。

●対話に対して責任を感じるようになった。

●火曜の夜は色んな天気予報を見て遅れないようにがんばりました。

●私が大学の授業に求めていたものは、知識などではなく、卒業単位がもらえさえすればいいと思っていた。しかし、この授業を受けて、授業を聞く意味や、自発的に考え、それを相手に伝えることの大切さを学んだ。だから、前半ではただ客観的に授業をながめていただけの私の授業態度を、考えながら共感または反論を抱きながら授業を受けるという態度(意識)に変えることができた。

●最初はちゃんと来ないといけないし、いやいやだったけど、努力していくうちに楽しみな授業になった。自分自身の取り組みを点数で表すと 50点: 理解できているところとできていないところがあります。試験勉強を通して、もう一度じっくり考えていかなければならないと思った。
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がんばってね!
by tomac | 2009-01-23 14:19 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■受講生のみなさんへ : ふりかえりと試験対策(2)

いよいよ試験が始まりましたね。「コミュニケーションと能力」の試験までにはまだ時間がありますから、ぼちぼち行きましょうか。学期中に、こつこつとがんばってレポート点を貯めた人は、万が一試験でコケても「不可」になることはないと思うので、安心して試験に臨んでほしいなと思います。もちろん、レポートだけですでに50点近く獲得している人たちは少なくありません。優秀な成績をめざして、もうひとがんばりしましょう!

ところで、みなさんに書いてもらった「ふりかえり(自己評価)」の中で、

・専門知識として理解できた内容
・日常生活に活かせると思う内容


という視点がありましたが、これについて、
●「多元的な評価の枠組み」
●「議論の十字モデル」

を挙げた人がたくさんいて、とてもうれしかったですよ。

あらかじめお伝えしているように、この2つはそのまんま試験問題なので、答案用紙上で自分の学びの成果を、思う存分表現してくださいね。

とくに、「議論の十字モデル」を理解し、日常生活… 友達との会話、授業のレポート、シューカツや就職後などなど… に役立つと感じている人が、予想をはるかにこえる人数だったので、正直いって驚きました。

だってこのモデル、ほんとに説明が難しいんです…とさんざん悩んできたもので。

やっぱり今回は、ゼミ生スタッフがあの手この手を使って、丁寧にわかりやすく、動画教材演劇パフォーマンスを駆使してくれたことが、なによりも大きいのでしょうねー。

もう一つ、対話デザイン(三者の対話)の仕組みを「議論の十字モデル」を使って説明する、という試みを何回か取り入れたので、それも多少は助けになっていたようです。

そういうわけで、試験のあとにすっかり忘れてしまう知識ではありませんから、まだ十分に理解できていないと思う人も、試験前にもう一度がんばって復習してみてください。

参考までに、「議論の十字モデル」に関するコメントをいくつか紹介しましょう。

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●専門知識として理解できた内容: 理解しているかどうかは微妙な所だが、議論の十字システムには深い感銘を受けた。というのも、議論という一見すると法則のなさそうなものも、法則化してわかりやすくまとめられていたからだ。

●理解した内容: 私達が普段何気なく友人と話している事が実は議論という一つの形式に当てはまっていたという事。そしてその会話がキレイに「議論の十字モデル」にはまったという驚きと発見。

●議論の十字モデル: 理系だったので論理構造は理解していたつもりでしたが、そこに各々の人間の状況が重なって論理だけでは人間同士の関わりは示しきれないというのは"目からウロコ"だった(笑)

●日常生活に活かせる内容: やっぱり僕の一番好きな「議論の十字」です。実際ありました。友達に好きな子がいて、どうしよかな~って相談されていました。告白したいと言われたので、僕は直接会えといったけど、友達はメールで伝えたいと言ってました。必死に相談した結果、「提言」は直接会うことになりました。そして成功しました。友達にとても感謝されました。良かったです。

●私生活で、「今、発した言葉や行動が、十字のどの分野に入るのか」という考えをした事があった。正直自分がキモち悪かった。
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読んでいて、ニヤニヤしてきちゃいます(笑)
by tomac | 2009-01-20 11:49 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■受講生のみなさんへ : ふりかえりと試験対策(1)

「コミュニケーションと能力」の受講生のみなさん

きびしい出欠管理に耐えて、最後までよくがんばりましたね。最後の授業のときに提出してもらった「ふりかえりレポート(自己評価)」を読ませていただいています。ほとんどの人がとても丁寧に記述してくれました。ありがとう。

印象に残るコメントがたくさんあるので、少しずつ紹介していきたいと思いますが、まずは一つ、とっても素朴だけど、核心をついてるな、と思ったコメントを紹介しましょう。

「先生、ゼミ生、受講生が三位一体となって行われる講義は他にないから、他の講義がとてもつまらなくなった」

私自身はこれまで、「三位一体」という言葉を使ったことはなかったのですが、なるほど、言い当てた言葉だな!って感心しました。受講生の側から、そういう表現が生まれたことが何よりうれしいです。…ちなみに、「三位一体」ってキリスト教の言葉なんですよ(笑)。もちろん私が意図したわけじゃないのに、なんだか不思議ですね…

さて、

授業中にも少し触れましたが、可能な限り(技術的な問題、権利の問題がクリアされているものに限り)、ゼミ生スタッフがフィードバックのときに制作してくれた動画を公開します。動画の解説をそのまま答案用紙に書いても満点にはなりませんが、断片的な記憶を整理していくうえで指針になることは間違いありません。ぜひ役立ててください。

まずは、「明示的論理、暗示的論理、情動とイメージ」を取り上げた動画教材です。




なお、「議論の十字モデル」に関する動画教材は、■こちら■に公開しています。

このあと、「ロゴス・パトス・エトス」に関する動画教材を公開する予定です。

試験の準備、がんばってくださいねー!
by tomac | 2009-01-16 11:55 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■対話デザイン2008 → ふりかえり

本日の授業をもって対話デザイン2008が完了しました。いろんな思いがこみ上げてきます。例年ですと、いつも何かしら、課題というか、心残りを抱えつつ学期を閉じてきましたが、今回はじめて、反省点や改善点よりも、達成感と満足感のほうがまさる、という感覚を味わっています。

科目名称が従来の「コミュニケーション論」から「コミュニケーションと能力」に変更された機会にいくつかの新しい試みを導入しました。もちろん改善の余地は多々ありますが、新しい試みの一つひとつが相乗効果を生み出して、総合的に見れば、価値ある授業」と呼べるものを、対話デザイン2008に取り組んだ受講生、ゼミ生スタッフ、そして講師が協働で創りだすことができたのではないかと思っています。

なぜそう思えるのか。毎年恒例となった学期末の「ふりかえりレポート(受講生の自己評価)」が、それを物語っていると実感したからです。すべてに目を通すのにはしばらく時間がかかりそうですが、随時ここでも紹介していきますね。

実は今回は、ゼミ生スタッフのアドバイスを受けて、ふりかえりの視点を5つ用意しました。

・専門知識として理解できた内容
・日常生活に活かせると思う内容
・印象に残っている(ゼミ生スタッフによる)フィードバック
・授業の前後を比べた自分の意識変化
・自分自身の取り組みを点数で表すと(その理由をくわしく)


全体的な印象として、私自身が想像していた以上に受講生の多くは、「コミュニケーションと能力」というものを学術的に捉える、ということの意味を学び、なおかつ、それを日常生活で実践に活かすことができる、と感じてくれたようです。

うれしいですね。努力が報われる瞬間です。
by tomac | 2009-01-14 11:54 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■対話デザイン2008 → 新しい試み(その5)

「コミュニケーションと能力」の授業は、年内は昨日が最後でした。この日はゼミの卒業生(ゼミ第1期生であり、対話デザインをゼロから一緒に創ってくれたメンバーの一人)をゲストスピーカーとして迎えていたのですが、そういうときに限ってハプニングって起こるものなんですよね…(笑)

この日は朝から濃霧によるJRの遅延が広域に発生したため、受講生の多くが授業開始時刻に間に合わない状況でした。

それにしても不思議な偶然だな~と思ってしまったのですが、実は先週、

レポートを書く権利は「対話の責任」を担うことによって得られる。

という「命題」について、

グループワークによる話し合いを経て、受講生それぞれに自分の考えをレポートに記述してもらったのですが、

その結果、なんと!4分の3の受講生が、この命題に対して「真」と判断したのです。つまり、あれだけの厳しい出欠管理をしているにもかかわらず、その正当性を認めてくれたということです。

ただし、「偽」と判断した受講生の主張にも一理ありました。

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9時に着席しているといっても、講義を全く聞いていなくても(=責任を担っていない)、レポートを出せば点数がもらえる。対話の責任とは、ゼミチームのフィードバックや講師の講義にきちんと耳を傾けることであるはずだが、レポートを書く権利は、9時にレポート用紙を受け取った時点で発生する。これはおかしい。
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というわけですね。なるほど、なるほど。

しかし、これをふまえてゼミチームの出した結論には、うならされました。

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5点満点のうち、レポート用紙に含まれる「命題」「抽象」「具体」という3つの項目に何か書いてさえあれば、3点は取れる仕組みになっていて、その後は論理性の精度に応じて、4点、5点と加算されるのだから、

●対話に参加する意思に対して、3点 ( 1点~3点は、9時に間に合い、着席した対話参加意思の点数)

●きちんと考えて、対話を返したことに対して、さらに、2点 ( 4点~5点は、対話を行ったことに対しての点数)

ということになる。
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なるほどー、その通りだね!

こういう価値ある判断が、受講生の側から、ゼミ生の側から、自発的に生まれたということがすごいなあ、と素直に感動しています。

この対話デザイン・プロジェクトは、私一人の力だけでなく、多くのスタッフの協力と、受講生の賛同によって成り立っているものなので、自分だけの成果などと言うつもりはさらさらありませんが、

これほど学生一人ひとりの倫理的な価値判断をゆさぶり、影響を与え、育てることのできる講義科目は、日本中の大学を探しても、そうないだろうと思います…。


さて、

この日の濃霧によるJRの遅延は、いつもの日常的な遅延とは明らかに異なり、台風や大雪に匹敵する非常事態です。さらに、事務からも正式に対応の要請がありましたので、

この出欠管理システムを導入して以来初めて、例外的に、授業開始時刻を遅らせました。

すでに到着していた多くの受講生たちには試験の説明をしながら待ってもらい、遅刻者に対しても、いつもより遅くまでレポート用紙を配りました。

というわけで、予定通りにならなかったこともいくつかありましたが、ゲストスピーカーはちゃんと役目を果たしてくれましたし、このプロジェクトにハプニングがつきものだということは、本人も経験者ですから、痛いほどよく知っています(笑)。社会人として送り出したあとも、こうしてまた新しい挑戦を共有できて、うれしかったです。

…と、本年度の対話デザイン2008は本当に実り豊かな学びが実現したのではないのかな~と感じています。

初年度(2004年)の試みについては、『「議論」のデザイン』の中でも触れていますが、

5年目を迎え、システムとしてもかなり洗練された方法論を、いま改めて形にしてみたいなあ、と思い始めている今日この頃です。
by tomac | 2008-12-11 18:11 | 牧野ゼミ(対話デザイン)

■対話デザイン2008 → 新しい試み(その4)

「対話の責任」という難しいテーマに正面から向き合う、といっても、昨年度のように、不正行為(レポートの代筆を他人に強要するような、ある種のいじめ)を発端として、受講生集団と講師の私が対峙する、という図式は今学期は必要ありませんでした。なぜなら、

不正する余地がないほど徹底した管理システムを導入したからです。

■詳しくはこちら■

個人的にはこういう管理的な方法で人を動かすのは好きではありません。が、必要に迫られて、

「レポートを書く権利を保障するためのシステム」

という位置づけで、この制度を導入しました。

制度的な工夫をこらし、なおかつ、運用のために、ゼミのメンバーたちの力を借りました。毎回かなりの人手が必要になるので、原則として全員に毎回の授業に参加してもらい、常に全員でよりよい授業づくりについて話し合い改善していく、という方針に切り替えました。

これが、よかったですね。

いくつものハプニングに遭遇し、その都度みんなで対応し、一緒に危機を乗り越える、という経験を重ねるごとにチームの絆が強まっていきました。「今や無敵のチームです」と私が絶賛したほど、メンバーたちがそれぞれ成長したことを実感しました。

実は、本日の授業の構想については、昨日のゼミの時間に、彼ら彼女らの提案で、私が当初描いていた筋書きを見直しました。「こういうことにチャンレンジしたいと考えているのだけれど、みんなの意見を聞かせてほしい」と問いかけると、多角的な視点から意見が出され、考えが深まりました。結局、受講生たち自身に話し合ってもらうという当初の私の考えに、グループワークで行うというメンバーたちの発想が加わり、具体的な手順については全員で相談しました。

この授業にグループワークを取り入れるのは今回が初めてでしたが、スタッフとしてのメンバーたちが、的確に、機敏に、鮮やかに、判断して行動してくれたおかげで、時間内に目的を達成することができました。

もちろん、約200名という人数、講義型に配置された椅子、15分間という時間的制約の中でできることは限られています。理想的なグループワークからは程遠く、改善点は多々あるものの、少なくとも、受講生一人ひとりに、

「責任」と「権利」

という、極めて抽象的で捉え所のない概念と向き合ってもらえたのではないかと感じました。

この成果はゼミのメンバーたちの協力なくして得られなかったのはもちろんですが、受講生の側にも、これまでの授業を通して、対話の参加者としての自覚が生まれ、意識が向上し、話し合いを通して考えを深めるということの素地ができていたから、だと思いました。
by tomac | 2008-12-03 18:20 | 牧野ゼミ(対話デザイン)
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