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コミュニケーション能力と学び(覚え書き)

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■ラストスパート

「まもなく刊行されます」と言い続けた本は、カバー(装丁・装画)のデザインを確認させていただき、できあがりのイメージも鮮明になってきました。マラソンの42.195キロに換算すると、4年と数ヶ月という月日の最後の数日間は、競技場に戻ってトラックを走るのみ!といったところでしょうか。

もうすぐ、索引どりのゲラが届きます。これを終えたら、あとは本ができあがるのを待つばかりです。本というのは、ひとたび世に送り出したら、一人歩きを始めます。自分が書いた原稿であっても、もはや手の届かない存在となってしまいます。

けれども、不安はありません。今の自分にできうる限りの努力はつくしたと思えます。この先どんな展開が待っていようと、悔いはありません。今はただ、この本を手にとってくださる読者にとって、少しでも使いやすい索引となるように、丁寧にことばを拾いたい、それだけです。

長い長い道のりでしたが、決して、孤独なレースではありませんでした。この4年と数ヶ月の間には、いくつものドラマを経験し、その時々の局面で、ときに寄り添い、ときに支えてくれた人たちとの尊い出会いがありました。その一つひとつに精一杯の感謝をこめて、ラストスパートを走りぬきます。

by tomac | 2008-03-29 01:05 | 『「議論」のデザイン』

■まちがいなく、前進です。

情報コミュニケーション学会にてご講演された文部科学省の方のお話によると、まもなく公示される次の学習指導要領は、すべての教科で「ことば」が前面に押し出される形になるそうです。

学習指導要領それ自体は常に変化するものなので、絶対性のある基準のように捉えられるべきではありませんが、歴史的な変遷をたどると、時代を映す鏡としては人間くさくて面白いですよ(まだ刊行されていない本の中で論じています)。

こういった教科の境界線を越えた横断的な学びこそ、教育の世界的な「うねり」であって、情報学その最前線に立って全体をリードする牽引車の役割を担うべきだと、私なんかは考えています(他の人の考えはわかりませんが)。

もちろん、先走る理念と教育現場のギャップは、そう簡単に埋められるものではなく、それがいわゆる「ゆとり教育」の失敗の一因ですが、少なくとも、前回の学習指導要領が、本来の理念を十分に伝えられないまま、むしろ問題のほうが肥大化してしまったことを考えれば(だいたい「ゆとり」ということばが的外れです)、

総合的な学びの実践において、「ことば」を中核にすえるという考え方は間違っていませんし、現場の教師にとってもわかりやすく、共感できるものになるのではないか、と期待しています。

by tomac | 2008-03-26 08:06 | コミュニケーション能力って

■地道に続けていれば

なんとなく、だんだんわかってきました。どうやって、●議論の十字モデル●を紹介すればいいのか。最初の頃、研究発表などでいくら説明を試みてもなかなか反応が得られなかったのは、抽象的なモデルの難しさはもちろんですが、それを具体的な文脈でどんなふうに使うのかというイメージを表現しきれていなかったことに原因があったようです。

昨日から明治大学で開催中の情報コミュニケーション学会で、高校の事務職員(中間管理職)の方々を対象とした「●市民のための議論ワークショップ●」について報告したのですが、これまで経験したことのないほど多くの方に肯定的なコメントをいただきました!

10分間という短い発表でしたが、写真のスライドショーを流しながら、参加者が楽しくかつ真剣に学び合う雰囲気を表現したことが効果的だったようです。紙とペンを使うシンプルなグループワークでも、「議論の十字」を組み立てたり、「化学反応」させたりする活動のイメージがリアルに伝わったのではないかと思います。

とくに今回は、通常の学会と比べて一般企業からの参加者が多かったのですが、教育関係の企業の方々から、「ぜひうちでもやってほしい」とお声をかけていただいたり、なんと、学会主催で(!)この議論ワークショップを企画してくださるというお話も頂戴しました。ありがたいことですね

by tomac | 2008-03-23 07:35 | コミュニケーション能力って

■おめでとう

卒業式を迎えるにあたり、2年間をふりかえってみました。第3期生とは、本来ならば(病気をしなければ)、在外研究で1年の空白があったはずなのですが、ご縁というのは不思議なもので、自分がどん底をはっていた期間をともに過ごしてくれたメンバーたちとなり、研究という意味では一緒に何かを生み出すことはできなかったけれど、別の意味で、心にくっきり刻まれた年でした。どんなときも、非難することもなければ逃げ出すこともなく、ただ黙ってそばに寄り添って、最後まで信じてついてきたくれた、そんなメンバーたちでした。(もう一人、硬派で実直な青年と、あと半年のお付き合いですが、人生は長いので、どうってことありません。)
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b0046050_16345735.gifそれから、まだ就職が決まらないと聞いていた留学生とばったり会えました。なんと、彼も銀行に決まっていたそうです。中国人の留学生というだけなら、どこにでもたくさんいるはずだと思うのですが、学部の卒業生7名のうち、大手の銀行に2人も決まったのですから、総合情報学部の卒業生がそれだけ評価されるようになったのでしょうね。
by tomac | 2008-03-19 16:39 | 日々の出来事

■人生は長いのだから

今年も留学生の卒業歓送会に出席してきました。言葉や文化のハンデを乗り越えて、晴れて卒業していく姿を見送るのは、新入生のときから知っているだけに、感慨深いものがありますね。

三井住友銀行の上海支店に就職が決まった学生は、今時の中国人留学生には珍しく古風なタイプで、こちらが「博士」と呼びたくなるほど中国の歴史に詳しく、授業中にいろんな話を聞かせてくれたものです。堅い仕事の銀行マンにはぴったりです。もちろん、本人の努力の結果ですが、そういう実績を残してくれることは、後輩たちにとっても大きな励ましとなるでしょう。

日本に来て本当によかったです。中国は、一人っ子しか生めないけど(笑)、自分の子どもも日本に留学させたい。関西大学に!

こんなことばを聞かせてもらえるのは本当にありがたいことですね。ふと、もし自分に子どもがいたら、「米国に留学させたい」って思うかな?と考えてしまいました(笑)

こんな幸せな学生がいる一方で、まだ就職が決まっていない学生もいます。仕事をまかせたらきっちりやってくれるはずの学生であっても、要領がわるい、というか、シューカツの波にうまく乗れないのです。でも、絶望することはありません。私だって、大学院を終えて帰国したあと、4年間もパートとアルバイトを続けましたから。人生は長いのだから、ゆっくりじっくり進めばいいと思います。

by tomac | 2008-03-17 21:27 | 日々の出来事

■つくし流

すっかり春めいてきましたが、雨あがりのこんな朝は、つくしが芽を出してるのではないかな? とふと思ったりしました。

つくし」で思い出したのですが、人気ドラマにもなった少女マンガ『花より男子』の主人公が「牧野つくし」という名前で、兄の長女の名前をみんなで考えていたときに候補の一つになったというのは笑い話ですが、妹が大ファンで全巻所有しているので私も通読したことがあります。貧乏な家庭に育った主人公が超エリート社会に飛び込んで雑草のようにたくましく生きるという青春ラブコメディです。

少女マンガの主人公のように可愛らしくないとはいえ(笑)、私も、裕福とはいえない家庭に育ち、今では大学教員という、いわゆる「エリート」に属す社会的地位を得たという意味では共通しているのかもしれません。

b0046050_9324668.gifどんな小社会にも「政治」はつきものですが、最近やたらとそういうものが目について、げんなりしています。ときには演技して長いものに巻かれる処世術は欠かせないコミュニケーション能力の一つだとわかっているのですが、どうしても苦手で、できません。


孤立しても、非難されても、どんなに「ひとりぼっち」と感じても、なんとか「つくし」のように立っていられるエネルギーの源は、生まれ育った環境や、これまでの人生の中で経験してきた人間関係にあるような気がします。

出会いは与えられるものだから、努力して手にはいるものではないけれど、与えられた出会いとどう向き合うのかは、自分次第だと思うから。

by tomac | 2008-03-15 10:12 | コミュニケーション能力って

■もうしばらくお時間を

まもなく出版されます」といい続けて、なかなか刊行にこぎつけない「難産」となっています。それでも、最後の校正は終え、あとは索引どりを残すのみです。が、

当初の目標だった「年度内」は厳しそうな状況です。どんなにがんばったところで、完璧にはなりませんが、自分の中に悔いを残したくないので、「やるだけのことはやった」と自己満足ができるように最大限の努力をしています。

幸い、編集者の方をはじめ、一冊の本づくりに関わってくださっている方々が、私のこだわりを尊重し、精一杯サポートしてくださっているので、とてもありがたいです。

by tomac | 2008-03-12 11:55 | 『「議論」のデザイン』

■教育実践と学術研究の接点(大学院教育でめざすこと)

平成21年度から大学院で論文指導を担当することになる(予定)というお話をしましたが、万が一興味を持ってくださる方が現れた場合のために、いったいどんなことをするのか、の情報提供が必要だよな、と思っていたところ、タイムリーな出会いが与えられました。その方と交わしたメールをご紹介させていただくことで大学院教育のイメージを描いていただけるのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか?

●こちらです。かなりマニアックな内容になっていますよ。スミマセン!●
by tomac | 2008-03-09 15:41 | 大学院でめざすこと

■とっても便利な環境です

学期中は授業に追われる私たちにとって、大学が休みの間は研究活動に専念できる貴重な時間です。それでも、なんだかんだと雑事があって、まとまった時間はとれないものですが、締め切りが迫ると、おしりに火がつきます。 

文献を読みながら執筆を進める、という作業に最適なのはやっぱり大学の研究室ですね。自宅の書斎を好む人もいるでしょうが、私はかなりの時間を研究室で過ごしているのかもしれません。まあ、それはそれで、ちょっとさみしい気もしますけど(笑)

本や論文のコピーがあるのはもちろん、新たに読みたい文献があるときは、図書館に走れば、どんなものでも、数日待てば、たいてい手に入ります。とくに、高槻キャンパスの図書館は私の研究室から歩いて数分なので、ものすごーく便利です。

b0046050_1741099.gifそれから、ずっと欲しいと思いつつ、なかなか決断できなかった電子辞書を購入してみました。これまでは、ネットの辞書を使ったり、パソコンにソフトをいれたりしていましたが、小さくても、別の端末が横にあるほうが断然使いやすいですね! おかげで仕事がはかどっているような気がしますよ(笑)

by tomac | 2008-03-06 17:31 | 日々の出来事

■研究を指導するということ

研究会の発表のあとに、名刺をくださった方とのメールのやりとりを公開しました。

●こちらです●

ブログではあまりお見せしない「研究者の顔」を読み取っていただけるのではないでしょうか。大学生を指導するときは、彼ら彼女らが社会人になったときに必要な能力を念頭においていますが、大学院生に対しては求めるものが異なります。

ちょうど平成21年度から大学院の「論文指導」を担当することになる予定なので、今後はそういうことも視野に入れていく必要がありますね。ちなみに、プロジェクトのテーマは【市民性の教育と学びのデザイン】で、概要は次の通りです。

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21世紀のグローバル社会においては、国民教育から市民性の教育へのシフトが求められています。また、従来の一方的な知識伝達に代わる新しい教育方法として、社会的構成主義の学習観(学び手の対話的コミュニケーションによる知識構築)が注目されています。このプロジェクトでは、教育方法論としての「議論」に関する理論研究と、それに基づくカリキュラムデザインやシステム開発を中心とする実践研究に取り組みます。
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by tomac | 2008-03-04 12:12 | 大学院でめざすこと
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